育児講座 No.2 体罰の原則! 

 
   

 
      「体罰はよくない、悪い事だ」というお話を良く耳にします。そのお話を聞いていると、「それが正しい」 と言う事の様なのですが、私は「とんでもない間違いを吹聴している 」と思うのです。なにか大切な事が忘れられているのです。  
      我が家には大きな犬がいます。大変賢い犬なので滅多に体罰は加えませんが、どうしても 必要な時が今までに数度ありました。 家の壁紙を破った時、そして座敷の畳の上を歩いた時、そして道で車の前を横切ろうとした時 などです。まだその行為が終わらないうちに大きな声を出し、その場で思いっきり頭を平手で叩きました。 犬には言葉が通じない ので何がしかられた原因かわかる様にしたのです。  
      しかし、不思議な事にひどく叩かれても犬は私をこわがる事は、一度としてありませんでした。 叩かれているあいだは尻尾が丸くなって怯えていますが、叩き終わると私の顔を見上げて、 尻尾を振り始めます。そして必ず私の所にすり寄って来るのです。そう、犬でも「愛されて いるがゆえに叩かれたのか、憎まれて叩かれたのか 」ぐらいはわかるのです。  
     まして、人間の子供にそんな大切な事がわからないはずはありません。我が家では、 子供が言葉の理解できない小さい頃は随分と体罰を与えました。そして子供も、思いっきり私に 叩かれたあと、ちゃんと私に抱きついてきたのです。 当然子供もそれぐらいの事はよくわかるのです。   
      だからと言って、むやみと体罰をしたわけではありません。子供が言葉や道理が良く理解できない 幼い間だけでした。 大きくなったら叩かなくとも口で言うと納得すれば従う様に自然に訓練されていたのです。  
      ですから、子供がお話が正しく理解出来ない幼児期には、体罰を与えるのは非常に大切な事だと思います。  特に自分や周囲に対して危険な事に関係していることは尚更です。子供が火をいじろうとした時、危険な遊びをした時、 車の前に飛びだしたの見た時、物を人に向けて投げた時などです。我が家の子供は二人とも10ヶ月で もう普通に立って歩 いていましたので、周辺にある日常生活の危険は非常に多かったと思います。  
       さて、子供が2〜3歳になると、問題に感じた行動があった場合に、お話をして、「もう二度とその事 をしない」というお約束をしました。お約束を破ったら、「お尻を叩きますよ」と言う約束 も一緒にするのです。そして約束は必ず破ってくれました。その現場を見つけたら、その場で約束を確認します。そして、 「じゃあお父さんは約束をまもるからね!」といってお尻を思いっきり叩きました。在る場合は悪い事をした「手」 を手のひらで思いっきり叩きました。   
      私の記憶するかぎり、体罰のあと私から子供が逃げて言った事はありませんでした。  必ず泣いて抱きついてきたのです。 小さな子供でも、自分が叩かれたのは、自分が悪い事を したからで、愛されているから叩かれたのだと分かっていたのです。   
      そしてむしろ、子供は悪い事をして叱られる事によって、自分が両親に愛されている事を確認した い願望があった様に思います。もし、その様な時に面倒だからと親が知らない顔をして放置したなら、 子供は親の感心を買う為にますます邪悪な行為に及ぶような傾向があると私は思います。   
      人前で、自分の子供に体罰を加えるのは確かにあまり好ましい物ではありません。しかし、 その積み重ねが親子の絆となり、子供の未来に直面しなければならない社会の厳しい現実を思う時に、 些細な事から子供の社会の原則を身を持って教えてやる事は本当に大切な親の責務だと思うのです。   
       
       
       
       
        
        2013年10月26日 12:26:11  
   

 
       
       
       
         
   
 
   

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1998. 5. 19   初  版   167p. 7Mb        2013年10月26日 12:26 更新
 

 
       
   

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