育児講座 No.5  賢く育てる

 
   

 
      子供の賢さは遺伝だ! と思い込んでいる方に良くお目にかかります。確かに遺伝はあると思います。しかし、しかしです。親が賢くとも、どうも「子供には遺伝していない」と思われる例 も結構多いものではないでしょうか! 反対に親はどう見ても人並みか、あるいはそれ以下なのに「子供はちがう」と言う場合も見かけます。  
       我が家などはきっと皆様にそう思われているに違いありません。15年程前に教会で行っていた育児講座に来られた方が、「お宅はどんなふうにして子供を育てているのですか?」と 、しつこく聞いて下さった方が ありました。そして、ついうっかり本当の事を話したのです。その方はそれをそっくりまねるため、我が家で「使っていた本を下さい」と言われたのです。表紙も破れていてとても 差し上げられるようなものではありませんでしたが、差し上げる事にしたのです。それから、8年後に同じ中学校でその方とご一緒する事になりました。そうなのです、親の資質 に関係なく、やり方次第で子供を賢く育てる事はそれほど大変な事ではないのです。  
      詳しいことは今日は止めておきます。大切な基本を先ず最初にお話しする事にしましょう。  
      それは子供が眠る前の10分間です。産院から退院してすぐに初めました。最初の子は寝る前に父親が子供聖書を読んできかせるだけでした。6ヶ月ほどすると 嬰児が片言を話す様になります。すると子供聖書を読んだあと、その日に読んだお話の中から 子供に3つの質問をしました。答えが正解になるまで眠れません。これは子供よりも親の方が疲れました。子供はお話が大好きだからです。子供が正解できると時々ご褒美も与えました。 長い話を聞き、理解し、記憶し、質問に合った回答をする訓練をしたのです。最初から一切幼児言葉は使いませんでした。ふだんから子供には普通の大人の言葉で 会話をするように意図的にそうしていたのです。  
       お誕生を迎えるころには普通に3語文がしゃべれる様になりました。さらに言葉が進むと読む分量を長くし、また3歳の頃には文字が多く絵の少ない聖書物語にしました。 そのころには、すっかり大人の会話に入れる様になってしまい、お客様の前で黙らせるのに大変苦労したものです。 更に成長し6歳の頃には大人用の聖書を読む様にし ました。随分と長い長い箇所を読んで 、難しい質問をしましたが間違いなく答える様になっていました。ですから小学校に入る年代には先生のお話は完全に理解出来るようになっていたのです。  
      本を読んだのは夜に寝る前だけではありません。0歳のうちからよい絵本を買ってきて、沢山読んで聞かせました。すぐに絵本が大好になり、幾度も幾度も時間をかけて 、好きなだけ読み聞かせました。3歳になる前には、 字をすっかり覚えてしまったのか一人で絵本が読める様になっていました。     
      二番目の子供は更に簡単でした。嬰児の間は上の子のするのを聞いていましたが、お誕生の頃にはすっかり自分で答えられる様になっていました。 文字を見ながら、お話を聞き、正確にその内容を掴んで質問に適切に答える訓練をしたのです。  
       弟も、年少さんの頃には大人の人が普通に話している言葉が完全に理解出来ていました。そして学校に入学するころにはもう自分で子ども向けの絵の無い本を読める様になっていたのです。  
       気をつけた事は「子供の前では幼児言葉を使わない事」です。確かに子供が大人の言葉で話すのはあまり可愛くないかも知れませんが、 そんな事を期待しているのは親丈で、子供は自分が一人前である事を認めて欲しいという欲求が強いものだと思います。  
      明日は、つづけて「子供を賢く育てる方法」をお話したいと思います。  
        
        
        2013年10月26日 12:04:02  
   

 
       
       
       
         
   
 
   

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1998. 5. 19   初  版   167p. 7Mb        2013年10月26日 12:04 更新
 

 
       
   

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